「エアコンからゴキブリが落ちてきた!」となると、大体の人はパニックになりますよね。
出てきたゴキブリを退治できたとしても、「エアコンの中に巣ができてしまっているのではないか」「エアコンに殺虫剤を吹きかけてもいいのか」など色々と心配ごとが出てくると思います。
焦って駆除業者に電話してしまう人も多いですが、対処方法さえ知っていれば自分で簡単に対策することができます。
この記事では、エアコンからゴキブリが落ちてきたという人に向けて、基本的な対処方法をご紹介したいと思います。
※ゴキブリの写真はありませんので、安心してください。
もくじ
エアコンからゴキブリが落ちてくる原因とは
最初に、「エアコンからゴキブリが落ちてくる原因」について簡単にご説明したいと思います。
- 【ゴキブリがエアコンから落ちてくる原因】
- ・エアコンのドレンホースからゴキブリが侵入した
- ・エアコンの中でゴキブリの巣ができている
今回は、「エアコンの中からゴキブリが落ちてきた」原因ですので、「エアコンの中からどうしてゴキブリが落ちてきたのか」について焦点を当てて解説いたします。
エアコンのドレンホースからゴキブリが侵入している
ドレンホースとは、エアコン内部で発生した結露を外に排出するためのホースです。
エアコン本体と接続したドレンホースは、壁の「スリーブ穴(ドレンホースを通すための穴)」を通って屋外にむき出しの状態で設置されます。
このドレンホースの穴を通って、ゴキブリがエアコンの内部に侵入することがあります。
スリーブ穴の隙間からゴキブリが侵入することもある
「スリーブ穴」とドレンホースの隙間には、通常「パテ」と呼ばれる資材で穴埋めがされています。
しかし、パテの劣化や建物の劣化で、スリーブ穴とドレンホースに隙間が出来てしまい、その隙間からゴキブリが屋内に侵入することがあります。
エアコン内部に侵入するわけではないので「エアコンの中から落ちてくる」直接の原因ではありませんが、家の中にゴキブリが入ってくることに変わりはないので対策をしておいた方がいいでしょう。
エアコンの中でゴキブリの巣ができている
ゴキブリが湧いた工場の排水設備や飲食店のダクトの中では、ゴキブリの成虫が「みっちり」集合して巣を作っています。
しかし、一般家庭のエアコンの中では、成虫が何匹も密集して巣を作っているというのは非常に稀なので安心してください。
巣といっても、「卵が産みつけられている」「日中の隠れ場所になっている」程度なので、ゴミ屋敷でもない限り潜んでいるのは2~3匹程度でしょう。
エアコンがゴキブリの巣になっているか確認する方法
この後紹介する対処法を使えば、巣も駆除できるので頑張って確認する必要もありませんが、気になる人もいると思いますのでご紹介します。
- 【ゴキブリの巣ができているサイン】
- ・エアコンの下に黒い粒粒が落ちている(フン)
- ・エアコンから「カサカサ」音がする
今も成虫がいれば、「カサカサ」音がするのですぐ分かると思います。
カサカサ音はしないけれども、エアコンの下に「黒い粒々(ゴキブリのフン)」が落ちているという場合は、エアコン内部が隠れ場所になっていると分かります。
どちらの場合でも、この後紹介する対処法を使えば巣ごと駆除できますので安心してください。
エアコンからゴキブリが落ちてきたときの対策
エアコンの中から落ちてきたゴキブリを退治しても、対策をしていなければ再びゴキブリが落ちてくる可能性があります。
そこでここからは、再びゴキブリがエアコンから出てこないようにするための「再発防止対策」をご紹介します。
- 【エアコンのゴキブリ対策】
- ・エアコンドレンホースのゴキブリ対策
- ・エアコン内部のゴキブリの巣の駆除方法
- ・エアコンのゴキブリ対策で「冷却殺虫剤はNG」
エアコンドレンホースのゴキブリ対策
ドレンホースからエアコン内部に侵入してくるゴキブリには、「ドレンキャップ」を使って対策します。
ドレンキャップは、エアコンのドレンホースに取り付けるキャップのことで、ゴキブリやカナブンなどの虫がドレンホースからエアコン内部に入らないようにする部品です。
「ドレンホースの先端からキャップを押し込むだけ」で取付ができますので、とくに工具や難しい作業は必要ありません。
壁とドレンホースの隙間「ホース穴」への対策
もしも、壁とドレンホースが通る「ホース穴」に隙間があるようなら「隙間埋め用パテ」で隙間を塞いでおきましょう。
隙間パテも経年劣化で縮んだり、ひび割れたりして、隙間ができてしまうことがあります。
パテの穴埋めも、工具や難しい作業はありませんのでドレンキャップと一緒に対策されることをおすすめいたします。
エアコン内部のゴキブリの巣の駆除方法
「エアコンからかさかさ音がする」「エアコンの下に、小さい黒い粒(ふん)がある」という場合は、エアコン内部のゴキブリの巣を駆除する必要があります。
ただ、殺虫剤には可燃性ガスや液体が含まれており、エアコンの中に直接噴射することができないため、『くん煙剤』を使って駆除を行います。
くん煙剤は部屋全体に薬剤が広がるので、使う前にベッド・食器棚・本棚など「汚れたら困る場所にカバーをかける」ようにしましょう。
火災報知器が心配な場合は『霧タイプ』を使用
「くん煙剤を使うと火災報知器が鳴る」という話は有名ですが、今は誤報防止用の「カバー」がくん煙剤についていますので、特に心配はないでしょう。
それでも心配という場合は、『霧タイプ・ノンスモークタイプ』と呼ばれる「煙が出ない」タイプのくん煙剤を使うという方法もあります。
「それでもやっぱり心配」という場合は、業者に依頼した方がいいでしょう。
エアコンの内部洗浄ならエアコンクリーニング
「くん煙剤を使ったけど、中にゴキブリがいそうで怖い」「くん煙剤の臭いがエアコンから出てきてる気がする」という場合。
このような場合は、「エアコンクリーニング」の業者に内部洗浄を依頼されることをおすすめします。
内部洗浄まですれば、ゴキブリの成虫はもちろん卵も一緒に洗い流されるので、ドキドキする必要もなくなります。
ただ、何も言わずに依頼されるとクリーニング業者もびっくりするので、事前に状況だけ説明はしておきましょう(ゴミ屋敷でもない限り滅多に断られないでしょう)。
エアコンのゴキブリ対策で「冷却殺虫剤はNG」
「冷却タイプの殺虫剤なら『薬剤が入っていないから』エアコンにも安心して使える」という間違った情報をときどき目にします。
エアコンに殺虫剤がNGな理由は、「基盤部分に液体がかかると、エアコン本体が故障する」「可燃性ガスが入っているので、火災の原因になる」からです。
冷却タイプの殺虫剤は「殺虫成分は入っていないけれども、『可燃性ガス』『液体』」は入っているので、エアコン内部に噴射するのはNGです。
エアコン内部のゴキブリ対策については、先ほど紹介した『くん煙剤』を使った駆除方法を使いましょう。
殺虫剤を掃除機に吸い込ませるのもNG
「ゴキブリを掃除機で吸っちゃった!」という場合、「殺虫剤を掃除機に吸わせればゴキブリを駆除できるのでは?」と思ってしまいますが、これもNGです。
殺虫剤のような「スプレー缶」の中には、缶の中にある液体を外に出すために「可燃性ガス」が使われているので、家電に噴射すると火災や故障に繋がる恐れがあります。
殺虫剤のスプレー缶にも、「火気厳禁」と赤文字で注意書きがされているので、使わないようにしましょう。
エアコンからゴキブリが落ちてきたときの対策まとめ
エアコンからゴキブリが落ちてきたときは、再発防止策として下記の対策を検討してみましょう。
- 【再発防止策】
- ・ドレンホースにキャップを取り付ける
- ・スリーブ穴の隙間があればパテで埋める
- ・くん煙剤で成虫と卵を駆除
「エアコンの中は、ゴキブリ(成虫)がいっぱいいるんじゃ・・・」と思ってしまいがちですが、余程のゴミ屋敷でもない限り、成虫が密集していることはないのでご安心ください。
それでもどうしても自分で対処できないというときは、害虫駆除業者に相談される方法もありますので、検討してみてください。