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ネズミの毒餌の作り方|毒団子(ホウ酸団子)の基本を解説

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「市販の毒餌(ベイト剤)ではネズミの食いつきが悪い」という理由で、自分で毒餌を作りたいという方がいらっしゃいます。

実は業者では自分で毒餌を手作りすることは基本的になく、普通に市販品を基本通りの場所に設置してネズミを駆除します。

ただ、「市販品では食いつきが非常に悪い」「ネズミの数が多い上に隠れ場所も多い(長期戦になる)」などの場合に、業者独自の毒餌を作ることはあります。

業者によってレシピの細かい部分は異なりますが、「基本の作り方」は大体共通していますので、今回はその基本の作り方をご紹介したいと思います。

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ネズミの毒餌作りに使う「殺鼠剤」の種類と選び方

ネズミの毒餌を手作りする場合、「殺鼠剤」と呼ばれるネズミ駆除用の薬剤を使います。

この殺鼠剤にはいくつか種類があり、「毒餌を使うこと自体はじめて」という人はどれを用意したらいいか分からなくて困ると思います。

そこでまずは、簡単にネズミの毒餌づくりに使う殺鼠剤の種類と選び方についてご説明したいと思います。

  • 【飛ばしても大丈夫】
  • 記事後半の「ネズミの毒餌の作り方」では、毒餌づくりに必要な殺鼠剤や道具を紹介していますので、読み飛ばしても問題ありません。

>>>ネズミの毒餌の作り方

ネズミ駆除に使う殺鼠剤の種類について

殺鼠剤には、大きくわけて「固形」と「粉末」の2種類があります。

  • 【固形タイプ】
  • ・固形なのでトレーや皿に乗せて使う
  • ・粉末タイプよりも食いつきは劣る
  • ・ネズミの好物を混ぜて使うと食いつきが良くなる

  • 【粉末タイプ】
  • ・粉末のまま使う場合はネズミの通り道にかける
  • ・ネズミの好物に粉末を混ぜて使う
  • ・食いつきは良いが毒餌作成の手間がかかる
  • ・遅効性と即効性の2種類あり

この2種類のうち、ドラッグストアやスーパーで市販されているのが「固形タイプ」の殺鼠剤です。

ネットショップや卸問屋で取り寄せるのが「粉末タイプ」の殺鼠剤で、「自分で毒餌を作りたい」という方はこの粉末タイプの殺鼠剤が必要になります。

固形タイプでも食いつきをよくする方法

「市販の毒餌には、ネズミが全然食いつかない」というお話をよく聞きますが、もしかして「何も手を加えずに」市販の毒餌をそのまま設置していませんか?

業者でも市販されているものと同じ固形タイプの殺鼠剤をよく使いますが、使用する際は下記のような「加工」を行います。

  • 【固形タイプの食いつきをよくする加工】
  • ・コーン油やゴマ油を染み込ませる
  • ・スナック菓子を砕いて混ぜる
  • ・食害に遭ったものを細かくして混ぜる

粉末を使って自分で毒餌(ホウ酸団子)を手作りするよりもラクですので、まだ試していなかった方は一度試してみてはいかがでしょうか。

ネズミの毒餌には「ホウ酸団子」は不向き

「手作りの毒餌」というと、ホウ酸団子をイメージされる方が多いのですが、実は「ホウ酸」はネズミ駆除には不向きです。

ホウ酸はゴキブリのような「虫」が接種した場合、虫にはホウ酸を排出(無毒化)する器官がないので、正常な生命活動の妨げになり絶命します。

対してネズミのような哺乳類の場合は、腎臓でホウ酸を体外に排出することができるので、相当な量を過剰摂取しないと絶命まで至りません。

ネズミ用毒団子には「粉末タイプの殺鼠剤」を使用

「でも、業者がホウ酸団子を作っているところを見たことあるけど?」という方もいらっしゃいますが、あれは「ホウ酸」ではなく「粉末タイプの殺鼠剤」で作った毒団子です。

粉末タイプの殺鼠剤も何種類かありますが、よく使われるのが「クマリン系(クマテトラリル・フマリン・ワルファリン)」の殺鼠剤です。

ホウ酸とは違い、クマリン系の殺鼠剤をネズミが接種すると、体内の細胞が死んで出血を起こして、最終的に生命活動ができなくなって絶命します。

自分で毒餌を作るという方は、ホウ酸ではなく「粉末タイプの殺鼠剤」を使うようにしましょう。

ネズミの毒餌の作り方

ここまで、自分で毒餌を作るときに必要な殺鼠剤の選び方などについて解説しました。

ここからは、実際にネズミの毒餌の作り方についてご紹介したいと思います。

ネズミの毒餌づくりの手順と使い方

ここでは、ネズミの毒餌づくりの具体的な手順をご紹介します。

毒餌に使う毒は、人間にとっても害がありますので、手袋・マスク・ゴーグルの着用を徹底しましょう。

  • 【ネズミの毒餌づくりに必要なもの】
  • ・粉末タイプの殺鼠剤
  • ・ソーセージやグラノーラなどの食べ物
  • ・ビニール袋
  • ・設置用トレーや紙皿
  • ・手袋(ビニールやゴム)
  • ・マスク
  • ・ゴーグル(100均の水泳用でOK)
  • 【ネズミの毒餌の作り方と使用手順】
  • 1.ソーセージやグラノーラなど、ネズミの好物を用意する。ソーセージを使う場合は、細かく刻む。
  • 2.ビニール袋に、粉末タイプの殺鼠剤と(1)のネズミの好物を入れて混ぜ合わせる。
  • 3.毒餌設置用のトレーまたは紙皿に載せて、ネズミの通り道や食害に遭ったものの近くに仕掛ける。
  • 4.ネズミが食いついていたら、新しい毒餌を作って設置し直す。

粉末タイプの殺鼠剤(クマリン系)は、「遅効性」の殺鼠剤ですので、2~3回ほどネズミに接種させないといけません。

そのため、最初の毒餌を設置してから1週間したら食いつきを確認し、食いつきがあれば新しい毒餌を作って再度設置するようにしましょう。

ネズミの種類によって「餌」を変える

日本の住宅で見られるネズミは主に、「ハツカネズミ」「クマネズミ」「ドブネズミ」の3種類です。

ハツカネズミの毒餌づくりでは「グラノーラ」「ひまわりの種」などの穀類、クマネズミやドブネズミの毒餌づくりでは「ソーセージ(魚肉もOK)」を使うのがおすすめです。

「何のネズミがいるか分からない」という場合は、『実際に食害に遭ったもの(ネズミに食べられたもの)』を使って毒餌を作るのがいいでしょう。

3週間位したらネズミの死骸を確認

毒餌を設置して3週間くらいしたら、家の中にネズミの死骸が転がっていないか確認しましょう。

  • 【ネズミの死骸がよく落ちている場所】
  • ・天井裏、屋根裏
  • ・食器棚や食料棚の中
  • ・家具の隙間や後ろ側
  • ・部屋の四隅やタンスの隅など

死骸を回収するときも「ゴム・ビニール手袋」を着用し、死骸が落ちていた周辺はアルコールスプレーで消毒しておきましょう。

回収した死骸は、新聞紙やいらないタオルなどで包んでから「可燃ゴミ」として指定の収集日に一般家庭ゴミとして出しましょう。

ネズミ駆除で毒餌を使うときの注意点

最後に、ネズミ駆除で毒餌を使うときの注意点についてご紹介しておきたいと思います。

基本的なことではありますが、毒餌の扱いを間違えると危険ですので、今一度確認されてみてはいかがでしょうか。

ペットや小さいお子さんがいる場合は誤飲に注意

ペットや小さいお子さんがいるご家庭では、「毒餌の誤飲」にご注意ください。

殺鼠剤は、ペットやお子さんにも有毒ですので、誤飲した場合は『すぐに病院に行って、医師の診察を受けてください』

基本的にペットや小さいお子さんがいる場合は毒餌は使わずに、くん煙剤・忌避剤での追い出しや粘着シートでの駆除をおすすめいたします。

スーパーラットには手作りの毒餌は効かない

近年、毒に耐性を持った「スーパーラット」と呼ばれるネズミが増えています。

スーパーラットには、遅効性の毒が効かないため、即効性の毒を含んだ毒餌や粘着シートなどの物理的な駆除方法を使って対処します。

『1ヵ月ほど手作りの毒餌を食べているのに、全くネズミの死骸が出てこない』という場合は、スーパーラットの可能性があります。

スーパーラット用の毒餌もありますが、駆除が難しいので、数が増える前に専門の業者に相談されることをおすすめいたします。

ネズミの毒餌は1度設置したら1週間は動かさない

「設置した毒餌を毎日確認する」気持ちは分かりますが、ネズミは警戒心が強いので頻繁に人間が現れていたら毒餌に近寄れません。

また、いきなり餌が表れてもすぐに食いつく個体は少ないので、ひとまず「1週間は動かさない・見に行かない」ようにするのがおすすめです。

1週間経って、毒餌が食べられていなかったら、新しい毒餌を作り直して別の場所に設置し直すようにしましょう。

ネズミの毒餌の作り方まとめ

今回は、ネズミの毒餌の作り方について解説いたしました。

ゴキブリ駆除によく使われる「ホウ酸」はネズミには効かないので、自分で毒餌を作る際は「粉末タイプの殺鼠剤(クマリン系)」を使うようにしましょう。

また、殺鼠剤は人間にも有害ですので、毒餌づくりの最中は「手袋・マスク・ゴーグル」をしっかり着用して、安全面に配慮しながら作業されることをおすすめいたします。

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