「ムカデがトイレの中にいたらから、慌てて水を流したけど、戻ってきたりしない?」と、生きたままムカデをトイレに流してどうしたらいいか分からないという方はよくいらっしゃいます。
また、凍らせるタイプの殺虫剤でムカデを退治した後に、トイレに流してしまい「そういえば、止めを刺してないけど戻ってきたりしないかな?」と不安になられる方もたまに見かけます。
そこでこの記事では、ムカデをトイレに流すと『便器の水たまりの中から戻ってくるのか』や、殺虫剤がないときにどうやってムカデを退治したらいいかなどについて解説したいと思います。
もくじ
ムカデをトイレに流すと『水の中から這い上がって』くるのか
この記事を見ている方の多くは、「便器の水たまりの中から、『ムカデが這い上がってくるのか』」が気になっていると思います。
結論から申し上げると、「70%戻ってこないけれど、30%くらいの確率で戻ってくることがある」というのが答えです。
「30%くらいって、何なんですか!」とお怒りの方もいらっしゃると思いますので、この30%の例などを詳しくご説明したいと思います。
ムカデをトイレに流すと『排水桝』に行きつく
まず、トイレに流したムカデは、「便器内排水路→床下の排水管→排水桝(汚水桝)」という順番で家の外に流されていきます。
どのようなトイレでも、最後に行きつく場所は「排水桝(汚水桝)」と呼ばれる、「下水道に入る前に水の中の汚れを取るための桝(ます)」に流れ着きます。
基本的に排水桝まで流されたムカデは、『便器の中から戻ってくることはありません』が、トイレの種類によっては排水桝までムカデが流れていかないことがあります。
水流の弱いトイレだと『ムカデが排水路にひっかかる』
水流の弱いトイレとは、例えば「タンクレストイレ(電気で水流を作って、汚物を流すトイレ)」があります。
タンクレストイレだと、ムカデを流そうと思っても水流が弱すぎて「流れない」または「便器内の排水路にひっかかる」ことがあり、このような場合は便器内にムカデが戻ってくることがあります。
そのため、水流の弱いトイレをお使いの場合は「お湯」を使ってムカデを駆除されることをおすすめいたします。
生きたままムカデをトイレに流しても『水の中から』戻ってくることはない
「私の家のトイレは普通のトイレだし、ムカデもしっかり排水桝まで流れていったから大丈夫かな?」と思った方も多いと思いますが、1点注意点があります。
ムカデは排水桝まで流されても、一度地上に出てから、再び家の中に戻ってくることがあります。
というのも、最初に便器内にいたムカデは『便器内の水の中から家に侵入した』わけではなく、別の侵入経路を使って家に入ってきたからです。
トイレに出てくるムカデは『便器の中』を通ってきたわけではない
トイレの便器内やシンクの排水溝などでムカデを見つけた場合、「『水たまりの中(排水管)』から家に侵入したんだ!」と勘違いしてしまいますが、実際は下記のようなルートで侵入してきています。
- 【ムカデの侵入ルート(例)】
- 『窓・ドア・換気口・配管の隙間』から家に侵入→水気のあるシンク内に移動→暗くて湿度の高い排水溝内に移動
簡単にいうと、「便器の中で見つかったムカデは、元々は『窓・ドア・換気口・配管の隙間』から家に侵入し、湿度と暗い場所を求めて便器内に移動した」ということです。
そのため、ムカデが使った侵入経路を塞ぐなどの対策をしておかなければ、再びトイレの中にムカデが戻ってくることになります。
ムカデをトイレに流す前にやっておきたいこと
生きたままムカデをトイレに流した場合、「家の中に戻ってくる」可能性が少なからずあります。
自分がトイレを使っているときに、便器の中からムカデが這い上がってくるかもしれないという心配があるのは、嫌ですよね。
そこでここでは、安心してムカデをトイレに流す方法についてご紹介したいと思います。
ムカデはトイレに流すよりも『お湯』で退治するのが確実
ムカデを生きたままトイレに流したいという人の多くは、『殺虫剤』などのムカデを駆除する道具がないため、そのまま流したいのだと思います。
そこで殺虫剤の代替案としておすすめなのが、『お湯』を使った駆除方法です。
大体65℃くらいに温めたお湯を、『おたま』や『ふろおけ』でそっとムカデにかけ続けると、ムカデを駆除することができます。
65℃よりも高い温度のお湯を流すと、便器が割れることがあるので、必ず65℃以下のお湯を使用してください。
※冬季で、気温が10℃を下回るようなときは、65℃以下でも便器が割れることがあるため、お湯を流す行為自体やめましょう。
退治後は土に埋めるか袋に入れて可燃ゴミへ
可能であれば、ムカデを退治した後は網やペットボトルなどですくって、「土に埋める」「袋に入れて、可燃ゴミに出す」などの処理方法がおすすめです。
というのも、便器にムカデの死骸を流しても、結局は排水桝に死骸が流れてしまう、排水桝の掃除をするときに再度ムカデの死骸処理をすることになるためです。
また、ムカデの死骸から蛆や別の害虫が湧くこともあるので、退治後はなるべくトイレに流さずに処分した方が安心です。
ムカデをトイレに流した後は『忌避剤』で再発防止
記事前半でも紹介しましたが、ムカデはトイレの排水管内を通って家の中に入ってくるのではなく「窓・ドア・換気口・配管の隙間」などを通って侵入してきます。
そのため、一度ムカデが家の中に出たら『忌避剤』を使って再度、家の中にムカデが入ってこないように対策されることをおすすめします。
ムカデがトイレに出たときは『窓・ドア』に忌避剤設置
ムカデは、「他の害虫を餌にする」「湿度が高くて暗い場所が好き」という習性があり、家の中だと「トイレ」に寄ってきやすいという特徴があります。
そのため、トイレの中でムカデに遭遇したくない場合は、下記の場所に忌避剤を設置しておいた方がいいでしょう。
- 【トイレの忌避剤の設置ポイント】
- ・ドアの内側と外側
- ・トイレ内の小窓
上記は、「トイレでリラックスしているときに、ムカデに遭遇しないため」の対策です。
「家の中にムカデを入れたくない」「屋内でムカデが大量発生して困っている」という場合は、家丸ごとの駆除・忌避対策が必要になりますので、ご注意ください。
ムカデをトイレに流した人からよくある質問
ここまで、ムカデをトイレに流すとどうなるのか、安全にトイレに流すにはどうしたらいいのかなどの基本的なことを解説いたしました。
ここでは、もっと簡単に「ムカデをトイレに流した人からよくある質問」と回答をご紹介したいと思います。
ムカデをトイレに流したのですが便器の中から戻ってくるでしょうか?
A.普通の便器なら戻ってくることはないでしょう。しかし、タンクレストイレや水流が弱い場合は、戻ってくることがあります。
基本的に「便器の水たまり(封水)の中から、ムカデが戻ってくる」ことは、ほぼありません。
しかし、タンクレストイレや節水機能を使って『水流が弱くなっている』場合は、ムカデが便器内の排水路に引っかかってしまい、便器内に戻ってくる可能性があります。
記事上部でも解説しましたが、このような場合はお湯でムカデを駆除されることをおすすめします。
便器の中にムカデがいたのですがトイレのどこから入ってきたのでしょうか?
A.『窓・ドア・換気口』など、外部と繋がっている箇所がムカデの侵入経路になります。
ムカデは、窓・ドア・換気口などから家の中に侵入し、「暗くて・湿度の高い場所」を求めて便器の中に入ることがあります。
そのため、ムカデの再発防止対策をするのであれば、『窓・ドア・換気口』などの侵入経路を塞ぐ必要があります。
ムカデの侵入経路一覧や、場所別の塞ぎ方については、下記記事で解説しております。
ムカデを生きたままトイレに流すとどうなる?まとめ
ムカデを生きたままトイレに流したとしても、『便器の水たまりの中から戻ってくる』ことは、ほぼありません。
しかし、タンクレストイレのような水流の弱いトイレを使っている場合は、戻ってくる可能性があります。
そのため、便器内にムカデがいる場合は、お湯や殺虫剤などでムカデを駆除してから水を流した方が安心です。
目の前のムカデを退治した後は、再度ムカデが家の中に入ってこれないように、忌避剤を使うなどの対策をしておくといいでしょう。
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